瞬間英作文のやり方は、短い基本文の意味を確認する→日本語を見て声に出す→一部を入れ替える→場面だけを見て言う→確認して復習する、という順で始められます。最初は速さよりも、理解できる文を使って自分の用件を伝えることを優先しましょう。
この記事では、3つの型で練習します。例文を覚えて終わりにせず、必要な物、これからすること、相手への依頼を自分の言葉に変えていきます。
瞬間英作文で練習すること・別に練習すること
瞬間英作文は、中学レベルの文型を使い、短い英文を声に出して作る練習です。紀伊國屋書店の書籍紹介でも、このような練習として説明されています。ここで紹介する3つの型と課題は、私たち編集部が入門用に組み立てたものです。
練習の中心は、知っている語句と文の型を、手掛かりに合わせて口に出すこと。基本文の暗唱も出発点になりますが、同じ文を再現できることだけを完了の目安にはしません。内容を変えても言えるかを確かめます。
一方、相手の英語を聞き取る練習、発音の確認、返答に応じて話を続ける練習は別に必要です。この手順は、自由な会話全体を練習するものではありません。
準備:意味が分かる短い基本文を3つ選ぶ
最初は、一文で一つの用件を伝えられる例文を選びます。知らない単語や複雑な文法を増やすより、意味と語順を説明できる文から始めましょう。何語以内、何秒以内といった条件は設けなくてかまいません。
以下は編集部作成の例文です。
| 基本文 | 意味 | 確認する型 |
|---|---|---|
| I need a pen. | ペンが必要です。 | need+名詞:必要な物を言う |
| I'm going to call my sister. | 姉/妹に電話する予定です。 | be going to+動詞の原形:予定を言う |
| Could you open the window? | 窓を開けてもらえますか。 | Could you+動詞の原形:相手に頼む |
たとえば、最初の文では「誰が」に当たる I の後に need、必要な物を表す a pen が続きます。2つ目の I'm は I am の短縮形です。型の意味が曖昧なら、発話を繰り返す前に文法書などで確認してください。
入れ替える単語も必要です。単語と文の型を対立させず、a pen のようなまとまりと一文の両方を確認しましょう。覚え方の整理には、単語とフレーズ、どちらを覚えるかも参考になります。
手順1:日本語の手掛かりから言い、答えを確認する
まずは、準備した基本文をそのまま使います。紙なら日本語と英文を左右に分けて書き、英文側を隠すと練習できます。
- 「ペンが必要です」などの日本語だけを見る。
- 英文を見ずに、声に出して言う。
- 答えを開き、意味と語順を確認する。
- 間違えた部分を確認して、文全体を言い直す。
- もう一度英文を隠し、自分で言えるか試す。
途中で止まったら、長く推測し続ける必要はありません。「needが出なかった」「aを抜かした」のように、止まった箇所を確かめてから再発話します。
音声がある場合は、音や区切りを確認するために使えます。ただし、音声の後について言う練習と、答えを見ずに自分で文を作る練習は区別しましょう。聞いた直後に言えても、英文を隠すと出てこないことがあります。
手順2:一か所を入れ替えて、自分の文を作る
基本文が分かったら、型を残して一つのまとまりを入れ替えます。最初から文全体を変える必要はありません。
| 元の語句→入れ替える語句 | 変化例と意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
| a pen → a receipt | I need a receipt./領収書が必要です。 | 会計後、領収書が必要だと伝える |
| call my sister → buy some milk | I'm going to buy some milk./牛乳を買う予定です。 | これからすることを家族に伝える |
| open the window → send me the file | Could you send me the file?/そのファイルを送ってもらえますか。 | 同僚にファイルの送付を頼む |
入れ替えた後は、次の点を見直します。
- 数えられる名詞が単数なら、aやtheなどが必要です。 この例では a receipt とし、I need receipt. にはしません。
- going toの後は動詞の原形です。 buy を使い、buying にはしません。
- Could youの後も動詞の原形です。 ここでは send を使います。
Could you ...? は丁寧に依頼する表現ですが、どんな相手・内容にも使える万能な敬語ではありません。頼み事の負担や相手との関係によって、説明を添えることも必要です。
まずは表の変化例を言い、その後、自分が使いそうな物や行動に一か所だけ変えてみてください。知らない語句が必要になったら、無理に直訳せず、辞書の例文も確認します。
手順3:日本語の全文を外し、場面だけで言う
次は「領収書が必要です」という訳文も外します。場面を見て、何を伝えるか、どの型を使うかを自分で選びます。
次の場面を一つずつ見て、参考解答を読む前に声に出してください。
- 会計後、領収書が必要。 店員に一言伝える。
- 帰りに牛乳を買う予定。 家族に予定を伝える。
- 同僚にファイル送付を頼む。 必要なファイルは相手にも分かっている。
参考解答は次のとおりです。
- I need a receipt.
- I'm going to buy some milk.
- Could you send me the file?
ここでは、参考解答との完全一致だけで採点しません。たとえば3つ目で Can you send me the file? と言っても、相手との関係や場面によって成立します。Could you ...? よりくだけた依頼として使えます。
確かめたいのは「その場で必要な用件を言えたか」です。ただし、場面から一文を選べても、相手の返答に対応できるとは限りません。これは会話の一部分を準備する練習です。
日本語を手掛かりにする練習と、実際の会話で頭の中の翻訳が続く悩みを整理したい場合は、会話で頭の中の翻訳が続くときの対処も参照してください。
自己確認と復習:進む目安・難しいときの戻り方
練習後は、速さよりも次の3点を確認しましょう。
- 用件: 必要な物、予定、依頼が伝わる内容になっているか。
- 型: need、be going to、Could youの形に合っているか。
- 語句: 名詞の選び方、冠詞、動詞の形に疑問がないか。
自分で作った文に疑問があれば、学習辞典や文法書の該当項目と例文を調べます。確認できない文は保留にし、正しいと決めつけて繰り返さないようにしましょう。
別の機会にも、場面だけを見て用件に合う文が言えたら、型を追加する目安にできます。難しい場合は、一つの型に絞る、知っている語に戻す、日本語の全文を再び手掛かりにする、と調整してください。
復習用には、確認済みの基本文と自分用の変化例を残します。紙のメモで十分ですが、まとめて練習したい場合は、LingoTimの自作デッキも選択肢です。単語・フレーズ・文を登録し、間隔反復(SRS)や音声再生を復習に使えます。登録する英文は、先に内容を確認しておきましょう。
今日の小課題は、使いそうな基本文を3つ選び、それぞれ一か所を変え、最後に場面だけで言うことです。終わったら「a receiptのaを忘れた」など、言えなかった箇所を一つ記録してください。次回はそこを確認してから、もう一度場面から言ってみましょう。
